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[和文誌]伴 匡人教授(医療検査学科/分子生命科学研究所・兼任)が、日本生物物理学会誌『生物物理』にトピックスを執筆しました。

2026年7月25日に刊行された日本生物物理学会誌『生物物理』(Vol.66 No.4)において、伴 匡人教授(医療検査学科/分子生命科学研究所・兼任)が、小柴琢己教授(福岡大学理学部)とともに「ミトコンドリア内膜融合反応の試験管内再構成」を執筆しました。

ミトコンドリアは、細胞が生命活動に必要なエネルギーをつくり出す細胞小器官です。その形態は一定ではなく、絶えず融合と分裂を繰り返しており、この動的な変化がミトコンドリアの機能維持に重要な役割を果たしています。本稿では、これまで詳細な解析が難しかったミトコンドリア内膜の融合反応を、精製したタンパク質と人工膜を用いて試験管内で再現する研究について紹介しています。

とりわけ、内膜融合を担うタンパク質OPA1について、膜貫通領域を持つ長鎖型OPA1(L-OPA1)の精製と人工膜への組み込みに成功し、その膜融合活性を直接解析した成果を解説しています。さらに、ミトコンドリア内膜の足場タンパク質であるプロヒビチン1(PHB1)が、膜同士を近づけ、膜の形態を変化させるとともに、L-OPA1による膜融合反応を調節することが示されています。 

こうした試験管内再構成法は、複雑な細胞内環境から必要な因子だけを取り出し、それぞれの働きを直接調べることができる研究手法です。本稿では、OPA1とPHB1が協調してミトコンドリア内膜の融合を制御する仕組みを紹介するとともに、今後、ほかの膜タンパク質を含めた解析を進めることで、ミトコンドリアの形態と機能を維持する分子機構のさらなる解明につながる可能性について述べています。


伴 匡人,小柴琢己

ミトコンドリア内膜融合反応の試験管内再構成

『生物物理』66巻4号:228–230,2026年